ポルトガルの6月の気候は雨も少ない時期で今年の日本と同じくらいの気温、と聞いていましたが、この週は毎日雨が降る時間帯があり、30度前後の予想が20度前後と涼しく、朝晩の冷え込みは予想以上に強かったです。また場所(建物の影など)によっては、かなり寒く寒暖差が激しかったです。
一方でレース当日は真っ青の快晴に恵まれ、木陰は風が吹き涼しいと感じましたが、この期間では1番暑さを感じる日にレースとなりました。レースは久しぶりの短い距離。44㎞というミドルのレースであり、必携品も少なく、ウエストに巻くタイプの収納ポーチで出走する選手も多数いました。
【目次】
レース装備
ザック(笛:必携品)
私の場合は、飲水量が多いので、ドリンクを胸にスタンバイさせたい、海外の知らぬ土地でロスト(迷子)や怪我するのは不安でたまらないので、いつも通りエマージェンシーキットとレインとミニライトをスタンバイ。ザックは「TR zero」をセレクトし、背面のハイドレーションを入れる用のポッケに荷物をセットしました。必携品の笛は、全面右の内ポッケのチャックの持ち手が笛になっています。
シューズ
シューズはTHE NORTH FACEの「Trinity:トリニティ」をセレクト。ミドルレースにはもってこいの軽さと反発性を兼ねそろえた商品。
同じTNFチームの鬼塚智徳選手はこのシューズで100mileを走り切り見事7位と好成績を収めたシューズとしても有名。強固な脚筋力とスピードを持ったトレイルランナーにはロングまでもカバーできるシューズ。
代表ユニホーム
軽くて、速乾性がよく、大量の汗も感じにくい。ザックの当たりも考えた背中の裁断なので擦れもないのが嬉しいところ。ザックを背負っても上がってこないところも女性としては大切なポイント。
ウェア👇
ショーツ👇
ソフトボトルと携帯コップ(必携品)
ノースフェイスが2年温めてようやくこの春発売。ちょうどよいシリコン製の楕円形の作りが、満タンに飲み物を入れても胸部へのストレスが無いのが一番のお気に入りポイント。吸い込みもスムーズなので、こまめな水分補給に最適。www.goldwin.co.jp
必携品にもなっている携帯コップは、100均の伸びるリールを付けて落とさないように装着。ザックのサイドのポケットに入れても当たりが無く、リールを付けているので安心して片手で収納、取り出しができるので、オススメ。
エマージェンシーキット(シート:必携品)
サポートをしてくれたものの、何があるがあるのか分からないのが山なので、いつものエマージェンシーキットとレイン、熊鈴は装備。新しくニューハレから出された、テープセットが便利。足首の捻挫や膝の痛みに対するテープをハサミなくすぐに貼れるキットです。エマージェンシーシートとセットでもって山に入りたいアイテム。
携帯(必携品)
必携品である携帯は、クラウドSIMであり、ダブルSIM対応のJETFON。現地のSIMを買わずに、クラウド上にあるSIMをその場で買えるため手軽が一番のおすすめな点。1日から30日間、ギガ数で買えるので、出張や旅行の方にはすごく便利。今回は乗り継ぎのドバイ滞在もあったため、グローバル周遊30日間5Gパックを利用。心配していた残量ですが、ホテルでのwifiもあるので、実際に使ったのは1.1Gくらいでした。
サングラス
山の中でより見やすく走りたい、というのを解決してくれるレンズがオークリーの「PRIZM Low Light」木で覆われているトレイルでも見にくさを感じない、むしろ見やすくなるレンズ。薄いピンク色のレンズなので、遮光性は高くないものの、森の中でのトレイルが見やすいのがポイント。試走した区間が森の中が多かったため、こちらをセレクト。レース当日は、晴れると森の中もかなり視界が広かったので、光の度合いによってレンズの色が変わる調光レンズ「photochromic」でもよかったかもしれません。
時計
SUUNTO9最大の売りはバッテリーの持ち時間。最大120時間、一番機能をよくしても25時間使用可能、気圧計内臓のため累積標高や距離が精確。GPSデータを入れておけばコースも分かり、到着予想時間まで出してくれます。自分の好きな表示に変更できるのもお気に入りのポイント。
レース中の摂取量
今回、レースでの摂取量は以下の通り。
基本的には1時間に1袋のジェルを摂取し、エイドでその他を補う計算をいつもしていますが、今回はスピードレースだったので、ラスト30分のところで5袋目を摂取。
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摂取カロリー量(1187kcal)/摂取水分量(3.7L)
・ライスピュレ:5袋(110kcal×5=550kcal)
・ベスパハイパー:3袋(18kcal×3=54kcal)
・バナナ:1本分(106kcal)
・オレンジ:4分の1個分(15kcal)
・ファストウォーター:3袋(49kcal×3=147kcal)
・コカ・コーラ:約700ml(315kcal)
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いつもは食欲不振になり後半食べれなくなりますが、今回は順調に食べれたので、いい収穫。ジェルの摂取量は、他の選手にも聞きましたが1時間に1本~2.5本までと、やはり個々によって違いました。
まだまだ自分の適量を探す必要はありますが、レース後の体重測定による脱水量(体重当たり3.8%の脱水)から考えるともう少し摂ってもいいかもしれません。レース後の脱水判別のために行っている、下記の判定チャートでは問題ありませんでした。
昨年の残暑時期開催のハセツネでは、うまく水分コントロールが出来ていましたが、5月の阿蘇も含めて、春明け夏日時の脱水対策は課題として残りました。
胃・筋肉トラブルの対策
今回はストレッチ、セルフケアをする「場所」を準備。床でもベッドの上でもいいのですが、専用の場所を作ることで意識が高まるので、今回はNEUTRALWORKS.ロゴ入りのダンスキンの薄くて滑りにくいヨガマットを用意。
振動ボール
今回予定通りに食べれていたのは、胃のトラブル対策として、ハイパースフィアで胃のマッサージを入念に行ったことが良かったと思います。ベッドの上でボールを下にうつぶせになり、肋骨のキワの部分を入念に当てました。
スポンサーマッサージオイル
今回はストレッチマットも持っていき、朝・昼・晩と時間のあるときにはすぐにストレッチやアルニカのマッサージオイルを使ったセルフケアも行い、身体の準備は万全に整えられていたと思います。
時差ボケ対策
海外レースはこれまでうまく走れていないので、今回はレースの6日前に現地入りしました。ポルトガルと日本の時差は9時間。ほぼ逆転生活でしたが、今回は順調に体調を整えられました。
専門店のアイマスク
今回まず準備したのはアイマスク。寝るのは最強の調整だ、と専門店のアイマスクを購入しました。これがすごく良い。肌触りが良く目の安心感を与えてくれ、暗闇にすることで、飛行機内も宿舎でも熟睡できました。
アロマオイル
さらに現地のベッドで寝るときは、枕の上にタオルを引いてアロマオイルを両端にたらして寝ました。香りによる熟睡効果は日本に居るときからすごく感じていたので、ポルトガルにも持っていきました。
マインドコントロール
最後にマインドコントロール。スントも携帯も飛行機に乗った瞬間にポルトガルの時間に変更し、現地のリズムにすぐ意識を変えました。スントはデュアルタイム機能といって、2つ時刻を表示できるので、メインを現地時間にして寝るタイミングやお昼寝時間を現地時間に合わせ、サブに日本時間を設定し日本の友人や家族への連絡のタイミングを計りました。
体調が良かったのが何よりもの収穫。一つ一つ課題は出てくるものの、少しずつ改善させている感覚もあり、これからも思考錯誤しながら、もっと良い走りに繋げていきたいと思います。