キミノの大冒険

12月はコツコツと。

高所だとどうなるの?TRANSITの記事監修をさせてもらいました

トラベルカルチャー雑誌のTRANSIT。今回はネパール特集ということで、本業である低酸素トレーナーとして、高所について少しだけお手伝いさせていただきました。

f:id:k1m1n0:20190416174047j:plain

 

高所だとどうなるのか・・・高山病が心配!と連想される方は多いと思いますが、では『高所』とは何メートルからだと思いますか?? 

f:id:k1m1n0:20190416214744p:plain

定義上、標高2500m以上の事を高所と呼びます。一般的には2500m以上の高所環境によって起こる体内の酸素不足による症状のことを高山病(こうざんびょう)と言います。ただし、標高2000mでの高山病の発症例もあるので、高所に弱い、高山病になりやすい方は準高所の領域から注意が必要となります。 また、登山よりも高強度なスポーツであるトレイランニングやクライミングをされる方は1500m付近からパフォーマンスの差を感じる方が多いです。

 

高所環境に暴露されるとすぐに発症するものではなく、新しい高度に達した後、6~12時間後に出現するとも言われています。そのため、すぐに自分のカラダの酸欠状態に気づける人も多くはありません。

f:id:k1m1n0:20190416175802p:plain

 

日本の山では、富士登山(標高3776m)に向けての対策として低酸素トレーニングをされる方が多いですが、海外のマチュピチュ(標高2430m)、ウユニ塩湖(標高3700m)といった観光地へ行かれる方も高山病対策として来られます。

 

そして、今回の特集の国であるネパールは、エベレスト(標高8848m)を始め、ゴーキョピーク(標高5357m)、カラパタール(標高5545m)、アイランドピーク(標高6189m)などなど多くの山へ出発予定のハイカーの皆さんが低酸素トレーニングに来られます。

 

実際にどのような山に行かれたか、その山でどのような症状を感じたかについては、こちらを参考にどうぞ(高所登山・トレッキング時の状況に関するアンケート結果)。

 

一般的に聞く頭痛をはじめ眠気や吐き気といった症状は、正式には急性高山病と呼ばれるものです。急性高山病が悪化した場合に、高地肺水腫や高地脳浮腫といった生死に関わる慢性高山病に陥る可能性があるところが高山病の怖さです。

f:id:k1m1n0:20190416175814p:plain

 重症化しないようにするためには、自分が低酸素環境でどのようなカラダの反応を示すのか、知っておくことがまず最初のリスク回避です。ミウラ・ドルフィンズの低酸素施設では、高所テスト、というプログラムを一般の方に受けて頂いています。また、実際の山で重症な症状にならないように、登山医学会ではチェックシートを公開していますのでこちらもぜひチェックしてみてください(高度順化チェックシート)。

f:id:k1m1n0:20190416214803p:plain

その他、高所だとどうなるのか?は雑誌に詳しく掲載していただきましたので、ぜひお近くの書店にてお買い求めいただければ嬉しいです。

transit.ne.jp

 

わたしもまだネパールには行ったことが無く、生涯に一回は行きたい国。今回のTRANSITの特集にはネパールの人・植物・動物・文化・経済について、エベレストに登るための費用まで。ネパールに興味がある人、行ったことあるけどより知りたい、という方はぜひ手に取って欲しい、私もネパール欲が強くなった一冊であり、とても充実した本なので個人的にもおススメです♩

f:id:k1m1n0:20190416174106j:plain

 

▼こちらの記事も合わせてどうぞ

k1m1n0.hatenablog.jp