6月30日に行った山陰海岸ジオパークトレイル230kのFKT。こちらのインタビューと動画が公開されたのでお知らせです。
山陰海外ジオパークトレイルとは?
「海わたり、街つなぐ」がコンセプトである山陰海岸ジオパークトレイルは、奇岩、洞門、断崖絶壁の絶景と多彩な海岸地形をつなぐ総距離230kmのCoast Trail。
2020年に全線が開通し、西は青谷(鳥取県鳥取市)、東は経ヶ岬(京都府京丹後市)までと、海岸線の自然道を中心に、砂浜、岩石海岸、砂丘、登山道など、多様な道が繋がる2県1府(鳥取県、兵庫県、京都府)にまたがる日本で3番目に長いロングトレイルコースです。
FKTとは
FKTとは「Fastest Known Time」の略。特定のトレイルコースを走ったGPSデータをもとに、タイムを競い合うアクティビティのこと。大会や競技団体などが認める公式記録である必要はなく、個人の独自計測でOK。レースとは違い自分の挑戦したいタイミングで行え、そのタイムを基準に世界中のランナーがその土地に訪れ、いつでも挑戦出来るのが、FKT最大の魅力。今回は、誰も挑戦したことのない山陰海岸ジオパークトレイル230kの走破タイムを作りにいきました。
山陰海岸を挑戦するきっかけ
山口県出身であり、FKTを通して中国地方の自然を伝えるきっかけを探していたところ、このロングトレイルを紹介してもらいました。
走ることは自分で決めたこと、それでも長い距離を走っていると、その自分を攻めたくなるほど弱くなる時があります。これまで何度もレース中に弱い自分との対決に苦戦してきました。ネガティブワードで脳を埋め尽くし、向かう先を不明瞭にしてくる、もう一人の自分に出くわします。
その自分を変えたかった、弱い自分からの脱却、それが世界で通用するために必要な条件だと、走り続けることで違う自分になれるのではないかと、山岳地帯ではなくロードセクションが多く、かつさまざまな地形の中を走り続けなければならない、このコースでの自身最長走行距離170kmを超える230kmのFKT挑戦を決めました。
このコースは累積標高から見るとアップダウンの少ない印象ですが、砂浜に加え、長いロードの峠走が何度かやってきます。暑さで予想以上に体力を消耗されている中、夜になっても気温は下がらず湿度も高いままのコンディションは脳への疲労を生み、眠気が予想以上に早くやってきました。最大のライバルである眠気。何度も冷やし、水分を補給し、休みたくなるつらい時間がありました。
このコースの私的難易度は4つと考えていました。
①複数路面
トレイルよりもロードの割合が多く、砂浜もコースであるため、ロード・トレイル・ビーチこの3種類の走り分けが最重要課題。
②初200km越え
自身最長距離が170kmであったため230kmへの挑戦は大幅な記録更新となり、“走り続ける“ためにはフィジカル面だけでなく、”食べ続ける“ための身体の中身を変える必要性、補給食の見直し。
③高温多湿
挑戦日が6月末の梅雨時期であり湿度が高く、暑熱順化をしにくい時期。海岸線は遮るものがない区間が多く直射日光を直に受けるため、脱水症・熱射病対策が必須。(現地入りすると、関東とは比べ物にならないほどの高湿度)
④コース不明瞭
コース設定されて間もなく、トレイル整備も未完了のため、正確なルートを随時確認し進む必要あり。
走距離230km、累積標高5050m。36時間目標でスタートした6月30日5時10分。その行方は。ぜひ動画をご覧ください👇
女性アスリートとして、大学院で学んだ山の運動生理学について、環境問題についても、トレイルランニングを通して得た情報を発信していますので、よかったら下の画像をクリックして応援してください♩