2月15日にニュージランドのロトルアで開催された Tarawera Ultra-Trail New Zealand by UTMBに参加してきました!
今回の大会は3年連続参加となりました。2年前は2位に入りましたが優勝者との差を大きく感じ、昨年はレース中の怪我でリタイアしました。世界レベルとの差、勝負すらできない自分—その悔しさがこの1年間ずっと私の心に残っていました。今年はどんな結果でもいい、ただ自分の力を出し切りたい、そう思いエントリーをしました。
この大会のランナー、スタッフ、ボランティアが作り出す雰囲気は、私が参加した他のどのレースよりも心に響きます。3度目の今年も、私と順位を争うランナーのサポーターたちが、私を終始全力で応援してくれました。私が彼女らの選手を抜いてトップに立った後でさえも。


果たして私が反対の立場だったらそれができるだろうか、と自問しました。シダが生い茂る地域では、森の循環を肌で感じます。中でも、シルバーファーンは特別な存在です。オールブラックスやエアニュージーのロゴでも有名なこの葉は、勇者を象徴します。暗闇の中、ヘッドライトに照らされたシルバーファーンに何度も勇気をもらい、折れかけた心が救われました。今回はこれまでよりも走ることで考えさせられる163kmの旅路であったように感じます。
レースの3分の1は先住民族のマオリ族のプライオリティゾーンを走ることができます。その約65km区間はサポーターも入れないため、選手として走ることの特権があります。昨年も同じ場所を通りましたが、時間帯が違ったためその姿が見えずじまいであった滝に出会えました。マオリ族との繋がり、そして文化の尊重を感じさせてくれる、素晴らしいコースレイアウトです。この自然に簡単には足を踏み入れてはいけないこと、守るべき自然であることを、心から感じさせてくれました。
昨年のリタイアを機に、現在のトレーニング方法では成長できないと痛感しました。練習内容を一新し、160kmを完走するための基礎持久力を高めることに注力しました。レースでは「早すぎず遅すぎず」を徹底し、マイペースを貫きました。中盤にペースが落ちてしまったことは今後の課題ですが、最後まで自分のスタンスを守り切れたことは素直に喜びたいと思います。
優勝を狙っていなかったと言えば嘘になります。しかし、昨年のリタイアを経て、何が起きても、どんな状態でもゴールすることを第一に考えました。だからこそ、焦らず来るべき時を待ちながら自分のペースを保ちました。ゴール後の優勝者だけが体験できるハカのセレモニーやマオリ族の挨拶は格別でした。感動で涙が止まらず、言葉を失いました。
走りやすく、エイドも多いレースですが必携品の数は多く、装備チェックは素材から一つずつ入念、レース前後の体重増減チェックなど、ランナーの安全を第一にサポートしてくれます。今回のレース装備はこちらです。
シューズはHOKAのテクトン3と決めていました。反発力、軽さ、クッション性が今回のトレイルに適していると考え、事前からこのシューズで練習を重ねてきました。
120kmのサポートエイドでは、スピードゴート6に履き替えました。ペースを維持できずに中弛みをしていたというのもあり、気分転換含めて交換。後半は疲れた足を守ってくれるスピードゴートにはとても助けられました。
8月の本戦「UTMB」には世界中のトップアスリートが集まります。ここからトレーニングを積み上げていけば、表彰台は確実になると思います。焦らず、じっくり走力を上げていきたいと思います。
応援ありがとうございました!
最後に★
レース後、D/Cさんからインタビューをしていただきました!
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KIMINO