最近いろんな人と走っている中で、ランニングを始めた人が増えたよねという話を聞きますが、実際に”コロナによる自粛期間の前と比べて、ウォーキングやランニングを行う機会が増えた”という人は約60%も居るというデータがありました。
一方で離脱する人も多いという情報を耳にしたこともあります。どこでだったけなぁと調べてみると、2013年と少し前のものですがデサントとタニタが調査したランナー実態調査がありました。
秋にランニングを始めたランナーの約70%は半年で挫折する
378名中258名が半年でやめていた、という事実に衝撃を受けたときのことを思い出します。また別の調査(ランニング経験者1000人を対象)では、ランニングを始めて1年以内に脚の痛みや違和感を感じたことがある人が65.6%とかなり多く、その内61.7%がそのために走るのをやめたり中断したことがある、と答えているようです。
せっかく走り出したのにもったいない・・・
私は小学生の頃から走っていますが、その時々に故障をしています。大きな怪我はしたことはないものの、怪我が多いタイプのランナーです。その原因の1つに”新しい環境”というものがありました。
小学生の頃は週に2〜3回の頻度だったランニングが部活に入り毎日走ることになったタイミング(中学1年生)、駅伝の強い高校で寮生活になったタイミング、大学で一人暮らしを始めたタイミング、トレランを始めて1年目、新しい仕事がはじまったタイミング、そういったタイミングでは怪我をする傾向が強いため、環境が変わるタイミングは特に注意していました。
何を注意するかというと、走る頻度を増やしすぎないこと。
アメリカスポーツ医学会が推奨する適切なレベルアップのペースは、個人の健康状態や運動週間、目標によって変わるものの1回の運動時間を増やすところから始めることが推奨されています。
始めてから最初の1ヶ月〜1ヶ月半は1、2週間ごとに1回の運動時間を5〜10分増やすことが、平均的な成人にとって合理的である。対象者が1ヶ月以上定期的に運動するようになった場合、次の4〜8ヶ月(高齢者や体調不良な物ではそれ以上の期間)で運動の頻度、強度、1回の運動時間などを増加させ、本書が推奨する運動の量と質に近づけるようにする。ー引用元:運動処方の指針ー
上記のように書かれています。
この団体が勧める運動の頻度は週3〜5日間、ジョギング程度の運動時間であれば1回30〜60分ですが、最初に始めるなら週2〜3日、30分から。もし全く運動習慣がなかった人であれば週1回、1回20分からで十分だと私は思います。
実際にランニングを半年以上継続できた人(継続ランナー)とできなかった人(挫折ランナー)のランニング頻度を調査した結果がこちら。
継続できたランナーの一番多い割合が3日に1度(週に2〜3回)の頻度に対し、継続できずに挫折してしまったランナーは毎日もしくは2日に1回(週3〜4日)の割合がほぼ半数にのぼる、と出ています。
ランニングを始める方は頑張り屋さんが多いのですね。
寒い時期に入りますが、せっかく始めたランニング、せっかく続いている運動習慣。継続できる人が多くなるといいなぁと思います。
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女性アスリートとして、大学院で学んだ山の運動生理学について、環境問題についても、トレイルランニングを通して得た情報を発信していますので、よかったら下の画像をクリックして応援してください♩