キミノの大冒険

12月はコツコツと。

トレイルとロードを走る違い①

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2つの違いは何か

今日はタイトル通り、二つの違いについて私なりの話をしていきたいと思います。以前私が講習会で話していた内容ですが、ロードからトレイルに入るランナーに向けて伝われば嬉しいなと思います。

 

トレイルランニングとロードランニングの違いとは

上記の問いを与えられた時、どのような回答が頭に浮かぶでしょうか。下の写真を見ながら少し考えてみてください。あなたは何と答えますか?

多くの人が最初に思い浮かぶであろう回答は「路面」ではないでしょうか。登山道をはじめ林道や岩場などの”不整地”かコンクリで固められた”整地”を走るかどうか。トレイルランニングの定義としてもこの言葉が挙げられています。

 

トレイルランニングにおける主要素は「舗装されてない自然の路面」です。

ー引用先:日本トレイルランニング協会

 

そのほかにも、傾斜・荷物・速度・ウエア・補給など相違点がいろいろ出てくると思います。これらの違いはなぜ起こるのか。それは自然の中で行うスポーツであるが故の違いなのですが、身体への影響はどのように違うのか、今日は”路面”をテーマに平衡感覚について書いてみたいと思います。

 

今回紹介する研究は、閉眼片足立ちテストという方法を用いて登山を想定した様々なバランス能力を比較した論文です。

閉眼片足立ち:子供の頃にスポーツテストで誰もが体験していると思いますが、足の筋力やバランス機能を測るとても簡易的なテストです。チェック方法はこちら

 

まずは一番気になる整地と不整地の違い。①固い地面の上と②柔らかな地面の2パターンにてテストを行った場合にどのくらいの差が出るか。ぜひ、皆さんも予想したり、試してみてください。

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どのくらいの低下をするでしょうか

柔らかい地面では、固い床面に厚さ3cmのウレタンマットを敷いて行った実験です。

正解は、固い地面を100%とした場合に、柔らかい地面は66%まで優位に低下しました。対象が体育学を専攻する大学生10名(平均年齢21.7±1.7歳)を対象としているため、足腰は十分鍛えられています。ではなぜこのような差が生まれるのか。

 

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著者は下記の通り説明しています。

身体の動きによってマットが変形し、足部が足の動きに合わせてマットに沈み込む。このため、足首周りの関節の動き、固い三頭筋の緊張、腱にかかる力、足裏にかかる力の分布、といった様々な感覚情報を統合して関連づけることが、普段はこれを固い地面で行うことに慣れている一般人にとっては難しくなるといえよう。柔らかいマットの場合にはうまく半力が得られず、運動制御が難しくなることも一因と考えられる。

柔らかい地面に慣れていないことがバランス能力低下の要因であることがわかりますが、では慣れてたらどのくらいまで抑えられるのか・・・ぜひ皆さんご自宅にある座布団の上やマットレスの上などで試してみてくださいね!固い床よりも66%以下になるのかならないのか!

 

固い床で60秒の場合、柔らかい地面で40秒以上保持できれば優秀かも?!

 

さて今日はもう一個踏み込んで考えます。地面が柔らかいってだけじゃないのが自然の山の中。路面状況は平らだけでなく様々な傾きが加わります。

 

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山道を想定した異なる状況でのバランス能力のテスト

 

上のイラストでわかるでしょうか。山道では上記のような接地が異なる場面が現れます。このような状況になった場合にどのパターンが一番バランスを下げると思いますか?

 

この答えは、また次回に持ち越しということで!

ぜひ試してみてください!

 

 

 

片足閉眼立ちの測定方法はこちらから 

今回の参考文献はこちらから

 

 続きはこちらから👇

k1m1n0.hatenablog.jp

女性アスリートとして、大学院で学んだ山の運動生理学について、環境問題についても、トレイルランニングを通して得た情報を発信していますので、よかったら下の画像をクリックして応援してください♩

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