キミノの大冒険

12月はコツコツと。

基本から考えるトレーニング

今日は全てのスポーツにおいて大事なことであり、スポーツを通り越してビジネスにおいても応用できる基礎的な概念についてまとめてみたいと思います。自分の能力を上げるために必要な「トレーニング学」の基本ですね。基本なので、応用を考えながら読み進めていくと面白いかなと思います。

 




レーニングには3つの原理と5つの原則があると言われています。これらは、各トレーニング本によって言い方が違いますが、ここでは私が習った基礎原理原則について書いていきます。

 

 

 

レーニングの3つの原理

レーニングによって与える身体への影響をまとめたものです。

①過負荷の原理。

カラダを強化するには一定レベル以上の負荷を与えないと変化は生まれません。いつまでも同じ負荷でトレーニングしていると、カラダがその不可に慣れてしまうことを言います。

例えば1km6分ペースでのジョギングが最初は息が弾んだが、数日同じ運動をしていたら、人と話しながら走れるようになった経験をお持ちの方は多いのでは?その人にとってのベースが上がったので、さらにペースを上げて走ることをしなければ、現状維持のまま変化が生まれないことを指します。

 

②可逆性の原理

レーニングによって得られた効果は、止めると徐々にトレーニングの前の状態に戻っていきます。ただし、1日2日休んだ程度では筋肉は衰えないので休養も必要です。

いくら高強度のトレーニングを行なっても、その後のトレーニングに影響してしまい休養が連続してしまうと意味はありません。トレーニングは積み重ねが大事です。100マイルのトレーニングのために100マイルを普段のトレーニングに組み込んでいる人はいません。連続性を持って行いましょう。しかし、レースが終わった後は別です。この日のために積み重ねたので、一旦休養が大事です。そういった意味でもターゲットレースとトレーニングレースを分けて取り組む必要があります。

 

③特異性の原理

レーニングの効果は行ったトレーニングの刺激に対して特異的に効果が表れます。レベルアップさせたい動きに合わせたトレーニングを行うことが重要です。

極端な話、テニスのトレーニングをしたからトレランが強くなるわけではありません。トレランでのパフォーマンスを上げるにはトレランが必要であり、100マイルのパフォーマンスを上げたいのであれば、それを狙ったトレーニング時間を増やす必要があります。

 

 

レーニングの5つの原則

上記3つの原理の上で、次に5つの原則があります。

これがとても大事なので、ぜひ覚えてご活用ください。



 

●全面性の原則

先ほどの特異性の原理で、トレランを強くするにはトレランで、といいましたがトレイルランニングをしているだけでは強くなりません。特にランナーは上半身のトレーニングをおろそかにしがちです。荷物を背負って長時間運動するため、肩や背中の筋力を、ポールを使う海外のレースの場合は腕も鍛える必要があります。脚だけに特化せず、全身まんべんなく鍛えましょう。

 

●意識性の原則

なぜこのトレーニングをするのか、なぜ今日は休むのかそれを一つ一つ考えてトレーニングするだけで効果は全く違います。イメージトレーニングも大きく言えばこの中に入ると私は思っています。「今日はレースの後半を意識するために、昨日ロング練習した疲れの中で今日は走ろう」「左右のバランスが悪いので、片足スクワットで真ん中の重心を意識したトレーニングをしよう」このように目的を持って運動するのとしないのとでは効果に違いが出る、という研究もあります。トレーニングできる時間は限られています効率よく行いましょう。

 

●漸進性の原則

先ほど過負荷の原理でパフォーマンスアップには負荷をかける必要がある、とお伝えしましたが、その負荷は少しずつ上げる必要があります。人間の体は「慣れる」ことが多くあります。私は今でこそ100マイルを連続して出ても可能な身体になっていますが、最初の100マイルの後はゴール後ずっと吐き気に襲われ寝れませんでした。体の反応を見つつ、適切に強度をあげましょう。

 

●反復性の原則

1回試しただけでは効果が出ることはありません。最低でも3回、3週間、3ヶ月という単位で体の反応を見ていく必要があります。サプリメントやダイエットも同じですよね。1日変えたからといって変化は生まれません。このトレーニングがいいのではないか?と思ったことは最低でも3日は試して反応を見ましょう。これは怪我も同じです。痛みなく走れるようになって直ぐに量を増やしては再発してしまいます。3日間同じ運動をしても痛みなく動けるかどうかが最初のステップです。

 

●個別性の原則

この原則が私にとって革命を起こしたといっても過言ではありません。あの人はこのトレーニングで速くなったけど、私は全く効果がない、むしろ怪我の繰り返し。という経験を数多くしてきました。100マイルも坂ダッシュが必要だ、インターバルが必要だ、と言われ続けましたが、私は最低でも3年間はそのようなトレーニングは入れていません。人によってトレーニングの方法は様々です。流行に飛び付かず、人がやってるから自分がやる、という考えも捨てて、自分に合ったトレーニングを見つけましょう。

 

レーニングにセットで必要な超回復

最後に超回復についてです。トレーニングによって身体はダメージを受けます。そのため体力は一旦落ちます。ダメージを負った身体は自己治癒力によって体を回復させます。この際、同じ負荷をかけられても耐えられるように前よりも強くなってくれます。これが超回復です。



この超回復が適切に行うには、先ほどまでの原理原則を守ってトレーニングを行う必要があります。身体に適した負荷であれば、一番上の「向上」リズムにのってパフォーマンスアップしていきます。しかし、適切なトレーニング負荷がかかっていない場合は、いくらトレーニングを行なってもパフォーマンスは一向に上がらず「停滞」し、強い負荷すぎる場合は怪我や病気によって体は「衰退」していきます。だからこそ、この原理原則に則ってトレーニングを組むことが大事になってきます。どのようにしたら、パフォーマンスが向上するのか、一緒に考えていきましょう。

 

さいごに

最後に、先週のトレーニングを振り返ってみましょう。

①トレーニング種目はいくつ行いましたか?(全面性)

②各トレーニングの目的ははっきり言えますか?(意識性)

③トレーニングを終えて体のハリや怪我はないですか?(漸進性)

④前の週と同じトレーニングを組み込んでいますか?(反復性)

⑤自分ならではのトレーニングを組めていますか?(個別性)

まずは直近の1週間、時間があれば4週間分振り返って見ましょう!!

 

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