キミノの大冒険

12月はコツコツと。

トレーニングの組み立て方

4月にKIMI'S TRAIL ACADEMYを開校し半月が経ちました。私自身が得た学びを形にする作業はとても時間がかかりますが、やりたかった事を進めることができ、私にとっては分析を楽しんでくれる仲間が増えとても嬉しいです。

www.kiminomiyazaki.com

アカデミー会員の全ての方が目標を持って参加してくれています。いつまでにこうなりたい、このレースで何時間でゴールしたい、100マイルを走り切ってみたい、という思いを元に入会してくださっています。

 

一方でその目標に対してどうしたらいいのか分からない、という人も多いなと思いました。そこで今日はトレーニングを組み立てる上で大事な「期分け」という概念について説明していきたいと思います。

 

期分けとは、目標達成のために行うトレーニング計画を立てる上で、時間的な枠組みを設定するために重要な概念です。この考え方によって、なぜ今このトレーニングをするのか、意味をもって取り組むことができるため、着実に目標に近づけることができます。

 

 

まずは目標設定が大事

 

レーニング計画を立てる上での最初のステップは、最終的な目標とそれに沿った中間目標を立てることです。最終目標が明確な人は多いように思いますが、その最終目標を達成するための中間目標を立てられる人は少ないように感じます。

 

各地での大会も再開し、毎週末どこかで大会が行われています。年に何本もレースに出るような人も多いと思います。どのレースも楽しむことが一番でありますが、最終目標を掲げているランナーの場合は、それぞれのレースに目的をもって挑むことをお勧めします。

 

例えば私の場合、2022年に「2025年にUTMBを優勝する」という最終目標を掲げています。目標を掲げた2022年のUTMBでは24位というスタート地点です。この目標に対して、2024年、2023年の長期目標を立て、今年はまず「UTMB2023ではトップ10に入り、28時間を切る」という中間目標を立てました。

 

長期目標と中間目標

 

2022年から1年間でトップ10に入るための中間目標を考え、1年間で5大会に出場しました。多くの人にレースに出過ぎではないか、と言われましたが、2025年の大きな目標に対して2023年の1年で必要なのは「世界レースでの経験値」であると考えた結果なので、リザルトがともわずとも目的からブレず、怪我せずに1年間走り続けることができました。

 

12月 Doi Inthanon by UTMB

2月 Tarawera Ultramarathon by UTMB

4月 Istria100 by UTMB

7月 Hardrock100

9月 UTMB

 

このような中間目標を定め、目標に対する課題を明確にすることによって、各レースのリザルトではなく、レースの中身に一つずつ丁寧に着実に改善を促すことができるのです。特にトレイルランニングの場合は、山によってタイムがバラバラであり、順位も出場選手によって大きく変動します。そのため、大会一つひとつの順位に一喜一憂せず、最終目標に向けた現状を把握できることが先決です。

 

とは言っても、結果的に9月のメインレースであったUTMBでは、目標に掲げていたトップ10に入れず15位だったので、うまくいったとは言えませんね。再度標準を見つめ直し、目標修正、トレーニングの再構築が必要となりました。

 

レースの位置付けを考える

 

基本的にメインの大会は年に1本をお勧めします。多くても2本まで。それ以外のレースは、メインの大会に向けた現状把握としての大会、そしてトレーニングレースとしての大会、と意味づけをしていきます。

 

優先度A:メインレース

優先度B:現状把握のためのレース

優先度C:トレーニングレース

 

トレイルランニングは自身でトレーニングするには限界があります。さらにウルトラの場合は仲間の協力なしに長時間運動することは難しいでしょう。そのため、必要な時期にメインレースをイメージしたトレーニングが行えるのであれば、レースに出場するのも一つの策です。

 

ただし、交通費も参加費も時間もかかるものなので、レースで追い込む必要があるのか、トレーニングでできないのか、天秤にかける必要はありますね。

 

レーニングを計画してみよう

 

最終目標、中間目標、そして今年のレースやイベントが決まったら、いよいよトレーニングを食い立てていきます。ここで大事なのが「期分け」となります。適切な時期に体力レベルをピークにもっていくために必要な期分けです。期分けとは、メインレースに向けて逆算し、簡単にいうと今は頑張る時期なのか、調整をする時期なのか、整える時期なのか、というトレーニングの目的を明確にするのものです。

 

レーニング計画に重要な期分けですが、日々のトレーニングの細かい部分まで考える必要はありません。トレーニング効果を最大に発揮させるためには、場合によってはトレーニング計画を変更することができる余白が必要だからです。

 

レーニング計画を変更させる必要のある事柄・トレーニングの進行が予定から大きく外れた場合・怪我や病気をした場合・生活環境が変化した場合

 

一般的に、期分けはトレーニングを行う上での位置付けとして「準備期」「試合期」「移行期」という3つのフェーズに分けてトレーニングを組むことを言います。マトヴェイエフが提唱したことによって、長年様々な考えがそれぞれの研究者、コーチの中でいろんな定義がされています。

 

どのように期分けが提唱されたのか、気になる人は調べてみるとよりこの本質を知れるので、「期分け」「マトヴェイエフ」で調べてみてくださいね。

 

今回は私が実践してきて取り組みやすかった期分けの枠組みを説明したいと思います。

 

期分けを考える重要性

・目標とするレースで思い通りの結果を出せる可能性が上がる

・毎日のトレーニングに目的意識をもって取り組むことができる

・トレーニングのモチベーションにつながる

・トレーニングのやり過ぎや、やならなさ過ぎによるケガ・病気予防になる など

 

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